アナログRGB/VGA

アナログRGB/VGA

1980年代後半から、RAMDACクロックの向上、実装VRAM量/VRAMクロックの増加と共に、画面モードの拡張を続けてきたインターフェイス。RAMDACはRGBそれぞれに一つずつ計三つのDACで構成され、1クロックで1ピクセル分のデータを伝送できる。(8bitDACなら、電圧を256段階で調節して、RGBそれぞれの色の値を伝えていることになる)

メインのRGBデータを送る信号線の他に、水平同期信号線と垂直同期信号線があり、これらはそれぞれ一ライン分の/全ラインのRGBデータ伝送の区切りを、電圧の変化によってディスプレイに知らせている。VGAの場合、受け側に到達した時点で2V以上あれば+、0.8V以下であれば-と判定されるが、+-どっちがRGBデータ伝送の区切りを示しているのかは、ハードウェア構造の都合に依り異なる。これが同期極性と呼ばれるものだ。

メジャーベンダーがGPUに内蔵するRAMDACクロックは400MHz(2048*1536@85Hzの出力が可能な値。GTFでピクセルクロック388MHz)で進化が止まっている。2014-15年にかけて廃止予定。

モニタタイミング規格で要求されるピクセルクロックを、RAMDACクロックが上回るのなら、その画面モードが利用可能だ。

ビデオカードの性能と言えば、今では3D描画性能がまず第一に注目されるが、2000年前後まではどれだけ多くの画面モードに対応できるかが製品のアピールポイントになりえた。

主要GPUベンダーの内蔵RAMDAC400MHz到達時期
ベンダ製品族名
2001AMD(ATi)Radeon8500 /R200
2002MatroxParheria
2003nVIDIAGeForceFXシリーズ /NV3x(NV34除く)系
2005Intel945G /Lakeport系 (これ以降の製品族では350MHz前後)
出し側としてありうる端子
(ミニ)D-Sub15
1987年Video Graphics Array規格の登場以来、使われ続けている端子。そのままVGA端子と呼ぶ場合の方が多いかもしれない。昔は太く(抵抗が少なく)て堅い(断線しにくい)ケーブルが良いとされていたが、現在ではノートPC等のモバイル機器が主流になっていることもあって、取り回し重視の細くて柔らかいケーブルがウケているようだ。
DVI-I
アナログRGB/DVI共用端子。アナログRGB出力ができないのに、この端子を採用する製品も多々ある。基本的には、一つのDVI-I端子からはアナログRGB/DVIいずれかしか出力できないが、Matrox系など一部には、二股分岐ケーブルを用いることで、アナログRGBとDVIの二系統同時出力を可能とした製品もあった。
受け側としてありうる端子
(ミニ)D-Sub15
DVI-I
UXGAパネル時代までは、レセプタクルとしてこの端子を採用するディスプレイ製品も普通にあったが、近年ではDVI-DとD-Subに端子を別けて実装するディスプレイ製品が多い。
BNC5
D-Subより伝送品質が良いとされ、高価格帯のCRTディスプレイを中心に採用されていた端子。DVIの普及と共に一般市場から消えていった。
 D-Subと違ってDDC用の信号線を持たないため、ディスプレイの自動認識が出来ず、グラフィックスドライバの仕様によっては、高解像度設定にディスプレイ定義ファイル(拡張子inf)のインストールが必要。