AMD ビデオカード DX11系

2012/01~ Radeon HD7k (Southern Islands) 28nm DX11.1 OGL4.2~
 PCIe3.0。 映像出力に関しては大幅な変更は無く、TMDS/アナログRGB二系統を含む最大六系統出力。(アナログRGB二系統有効な製品はもう無いと思うが) DP-MST受け対応製品はやくきて~はやくきて~の状況は変わらず。

チップ名製品族名標準端子構成ディスプレイコントローラ数注釈
NewZealandHD7990DL-DVI,SL-DVI,HDMI,MiniDP*2DualGPUカード。初夏?出るの? 結局11月発売、それもAMD非公式扱いになってしまったフラッグシップ。ゲーム用途としてみると、Keplerに比して消費電力効率の悪さばかりが目立つ。しゃーなしだ。
TahitiHD7970DL-DVI,HDMI,MiniDP*26リファレンス品はDualBIOS仕様。 前世代よりDVI端子を一つ減らして排気面積を稼いだハイエンドカード。 代わりに、MiniDP to SL-DVIアクティブアダプタ※とHDMI to SL-DVIパッシブアダプタが付属し、同梱品のみでDVI三系統出力ができるようになっている。
HD7950
PitcairnHD78702012年末にTahitiベースの7870が発売された。メモリ回りは同じで、シェーダ数二割増し。
HD7850
CapeVerdeHD7770
HD7750DL-DVI,HDMI,DPTDP55WがSouthernIslandsのローエンド。これ以下はCaicosが続投らしい。
FirePro W600MiniDP*6MiniDP to SL-DVIアダプタ六個同梱版もある。

※但し、アクティブアダプタと明示しているのは、SapphireとHISくらい。後続の製品では、コストダウンのため削られるのは十分あり得るし、買う前によく同梱品を確認しておきたい。



 今作のポイントはだいたい三つに絞れるかな。

 一つ目は、HDMI3GHz:TMDSクロック300MHz?の帯域が、エンドユーザーに対してようやく明示されたこと。 RadeonはHD4kからHDMI1.3対応を謳ってきたが、ネット上では「HDMI1.3って規格上はピクセルクロック340MHzまで定義されてるらしいけど、実際どこまで保証してくれるのよ」という疑問がくすぶっていた。 (注:ケーブル一本で4k2k解像度の伝送を実現するには、受け側デバイスにも相応のレシーバチップが必要。 そもそもHDMI1.4での4k2k解像度はリフレッシュレート24Hzないし30Hz・・・フィルムソース動画の伝送が主目的。60Hzを狙うとなるとクロック300MHzでも全然足りない。)

 二つ目は、Discrete Digital Multi-Point Audio:要するにHDMI/DP音声の複数同時出力対応。 RadeonはおそらくHD2k-6kまでずっと音声一系統のみの対応だったと思う。(手持ちのHD5770は、HDMI/DP両方有効な時は、HDMI側からしか音を出せなかった。)が、HD7k世代では、有効なディスプレイの分だけ同時出力可能な模様。
 複数出力対応と言ったって切り替え操作が面倒なだけ、と思う人もいるだろうが、Win8&WDDM1.2では、プレイヤーソフトの表示先ディスプレイに合わせて、自動的に音声出力先を切り替える、なんてことも考えられているようで。

 三つ目は、ZeroCore Power Technology: GPU無効時の節電機能。 CrossFire組む人だけでなく、普段はIGPのみで運用していて、ゲームするときだけビデオカード有効にする、というスタイルの人にも有り難いことだろう。


☆資料
  • AMD Radeon HD 7900 series zonder notes en watermerk December 2011
  • AMD Game Blog – The future of displays and what you might be missing out on

2010/10~ Radeon HD6k (Northern Islands) 40nm DX11 OGL4.1~
 HDMI1.4a、DP1.2。第三世代UVD。 DisplayPortのMulti Stream Transport対応により、DP端子から分岐デバイスを介して、ディスプレイコントローラの数ぶんだけのディスプレイに接続できるようになる・・・らしいが、肝心のMST対応ハブが未だ出てきていない以上、現状ではDP二系統を含む四系統出力が可能ということでしかない(於リファレンス6970等)。DP-MSTはむしろ小型マザーで実現して欲しいところだが。 MiniDP to DP変換器具が付いていない製品もあるので、DPで接続したい人は注意。
 Catalyst11.10以降、DX11アプリで設定可能な解像度が16k*16kピクセルまで拡張されている。(HD5kまでは8k*8k)
 
チップ名製品族名標準端子構成ディスプレイコントローラ数注釈
AntillesHD6990DL-DVI,MiniDP*46PCIeスイッチチップPEX8647下に、二つのCaymanを配置したDualGPUカード。映像出力は全てマスター側GPUに接続。
CaymanHD6970DL-DVI,SL-DVI,HDMI,MiniDP*2リファレンスの69xx番台はいずれもDualBIOS仕様。
HD6950VGA-BIOS書き換えで不活シェーダクラスタの復活が可能な製品も。
BartsHD6870
HD6850DL-DVI,SL-DVI,HDMI,DP
HD6790DL-DVI,SL-DVI,HDMI,MiniDP*2
JuniperHD6770前シリーズのリネーム。
HD6750
TurksHD6670DL-DVI,DP,HDMI6670以下は、DVI-IではなくDVI-D端子を採用した製品が多いようだが。
HD6570DL-DVI,DP,アナログRGB
CaicosHD64504

 6870発表時に、HD6kシリーズでは内蔵タイミングソースが三基に※増やされ、TMDS(DVI/HDMI)三系統の同時出力が可能、という話もあったが、未だそれを可能とするVGAドライバは公開されていない。 Sapphireが、独自にDP変換チップを搭載してTMDS三系統出力を可能にしたFlexシリーズを継続してリリースしているあたり、この話は立ち消えになったものと考えていいだろう、残念ながら。

 ※EverGreen世代から元々タイミングソース三基持ってて、一基はDP専用に固定してるだけだと思うんですけどね。



☆資料
AMD Radeon HD 6800 Series Graphics Display Technologies October 2010



2009/09~ Radeon HD5k (EverGreen) 40nm DX11 OGL3.2~
HDMI1.3a。リファレンス品はDisplayPort標準装備。アナログTV出力は無し。WDDM環境でのラージデスクトップが、デスクトップグループという形で利用可能になった。 Win7/VistaOSであれば三系統同時出力が可能だが、うち一系統はDPでなければならない。このDP端子は三系統出力時においては、DVI等への変換接続にはアクティブアダプタが必要。 Catalyst10.2以降、DPでの音声出力に対応。

チップ名 製品族名 Bridged-PCI 注釈
Hemlock HD5970 PCIeスイッチチップPEX8647下に、二つのCypressを配置したDualGPUカード。DualDVI+MiniDPの端子構成。もちろんMiniDP to DPケーブルは付属する。
Cypress (RV870) HD5870 5870から5770までは、ほぼ全てDL-DVI*2+HDMI+DPの端子構成。
HD5870 Eyefinity6 通称E6。Cypressが備える六基のディスプレイコントローラ全てを有効にしたもの。MiniDPが六つの端子構成。リファレンス品では、MiniDPからDPへの変換ケーブルが二本、SL-DVIへのケーブルが二本、HDMIへのケーブルが一本付属する。いずれもパッシブタイプ。 内蔵タイミングソース二基という点は変わっていないため、SL-DVIやHDMIを三系統以上使いたい/DL-DVI受けディスプレイを使いたいなら、別途DPアクティブアダプタが必要になる。
HD5850
HD5830 真面目に三画面でのゲームプレイを考えているなら、これ(メモリバス256bit)以上の製品を選ぶべき。
Juniper (RV840) HD5770
HD5750 HD5750以下はDP端子の無い製品があるが、その場合は三系統出力は出来ない。
Redwood (RV830) HD5670
HD5570 シェーダ数320基のHD5550も1003下旬より発売されている。
Cedar (RV810) HD5450 最下位品とあって、DP端子を持つ製品は少ない。
FirePro 2460 CedarベースらしいMiniDP四系統。
FirePro 2270 DMS-59端子から分岐ケーブルを介してSL-DVI/アナログRGB二系統。DPへの変換ケーブルは別売り。



☆資料
ATI Eyefinity Technology An in-depth look
ADL ATI Eyefinity SDK Whitepaper v1.0 FINAL March 26 2010



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